club "Numbers"





 

色々注意

※ホストクラブパロです※


※設定ぶっとび注意

※読んでる最中でやばいとおもったら即バック。
※※これを読んで生じた不利益などは一切責任を負いかねますので…。





 

重厚な木製の扉に手をかけると、レトロなベルがガランと鳴った。
扉を開けばそこは外とは隔絶された別世界。まるで浮世とは思えないような華やかな空間が口を開ける。
橙の光を放つ照明は、強くも落ち着いた雰囲気を作り出し、ところどころに置かれた豪勢な調度品を照らす。
革張りのソファに、赤い絨毯、その下に顔をのぞかせるのはモノトーンの大理石の床。
生花がこれでもかという程贅沢に配され、芳しく濃い香りを放っていた。
 
「いらっしゃいませ。」
 
落ち着いた声が店内に響いた。
真紅のマスクに同色のシャツ、深いグレイのジャケット。
品よくまとめられた衣装を身に纏い、深々とお辞儀をするのはロボットの青年だった。
客の居ない静かな空間が、ちょっとした緊張に包まれる瞬間。
煌々と灯されたライトに照らされて、彼が丁寧な敬礼を見本に見せた。
顔を上げた彼の紅い瞳には、柔和だがどこか陰のある笑みが浮かべられている。
 
「「いらっしゃいませ!」」
 
彼の声に、揃えられた挨拶の文句が続けられた。
それを口にしたのは、通路を挟んで並んだ二列。紅い男性と同じ、青年型のロボット達だった。
彼らはそれぞれ個性的なルックスに、思い思いの色を飾っている。
ある者は楽しそうに、またある者は面倒そうに欠伸を噛み殺しながらと、表情もそれそれだった。
しかしどれ程見た目が違おうとも、彼らはみな、同じものを目標としていた。
 
何度かの挨拶唱和ののち、紅い彼が声を高めた。
 
「1位2位は変わらずだ。」
 
すっと彼が手を背後の壁にやる。
彼の居る場所――店の入り口の最も目立つ壁には、額に入れられた彼らの写真が並べられていた。
その最上部の一番大きな額に飾られるのは、朱を身につけた爽やかな顔立ち。
やや釣り目気味の目と、金の装飾が特徴的な青年だった。
 
背の高い彼は列の前に並び、当然という風に自信満々な笑みを浮かべていた。
そんな朱の彼を、すぐ後ろに立っている青いロボットが舌打ちと共に小突く。
御世辞にもスマートとは言い難いずんぐりとした体格と、鋭い目つき。胸元から黒いボディをちらと見せて着崩した姿は、朱い青年とは対照的だ。
それでも、そんな彼の姿を映した写真も、朱い男性の写真とそれほど遠くないところに飾られていた。
 
彼のちょっかいに噛み付こうと、朱い彼が振り向こうとした時。
 
「クイック、フラッシュ!」
 
紅いマスクの男性が、呆れたような制止の声をあげる。
毎度の事のようで、二人の横で星型の装飾をつけた派手な青年がくすりと笑い、小柄でメットを目深に被った緑の青年がにやにやと口を笑い歪めた。
 
睨み合う寸前だった当の二人は、悪びれもせずに不満そうな顔をしている。 
全く、と軽くため息をつき、紅い彼は改めて表情を作り直した。
 
「皆、先月の成績は上々だ、順位の変動も多かった。今月もそれぞれ気を引き締めて頑張ってほしい。」
 
彼の言葉に、ざわめきかけていた場が再び静まり返った。
ピンと張りつめた、しかし高揚感の滲み出る様な独特の雰囲気が漂う。
全員が、彼のひと言を待っているようだった。
紅い瞳が真剣さを帯びる。
 
「――開店だ!」
 
マスクの男の一声で、入口の木の扉が両側から開かれる。
緊張感が弾け、一瞬にしてぱぁっと華やいだ空気が溢れだす。
 
「「いらっしゃいませーっ!」」
 
 
彼らの夜は、今始まったばかりだ



 
 
 





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club "Numbers"
日記ログの続き(?)っぽいかんじで、ホストパロもの。
擬人化やメットレスの表現は使わないように心がけております。
アーマーオフ状態+服着用だと考えていただきたいと思っていまする。

配役としては、マスターがメタル。
No.1はクイック。
No.2が華麗な貴公子・スター。
オラ営でコアなファンのいるフラッシュ。最近急成長株のスネーク。

後は皆様のご想像にお任せいたします。ていうかやっつけで書いたので決まってないだけ。。




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2009.1.01 仮想と妄想の狭間。クロ.. c








 
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